当クリニックの検査・
糖尿病の検査
糖尿病の検査
糖尿病は、何らかの原因でブドウ糖を上手に細胞に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖が増えてだぶつき、高血糖となる慢性疾患です。血糖濃度のいつも高い状態が続くと、血管をはじめとする全身の組織に様々な悪影響が及んできます。従って、糖尿病の検査では、まず採血して血糖値を確認したり、問診を行ったりします。こうした検査によって他の病気を早期発見している実績もあります。
具体的には、血液検査や経口糖負荷試験などによる慢性高血糖の確認、および症状、臨床所見、家族歴、体重歴などを参考にして、医師が総合的に判断します。また、糖尿病は初期のうちは自覚症状がほとんどありませんので、患者様の病状を把握するためには血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)を定期的に検査していく必要があります。
HbA1cについて
血糖値が高くなると、ブドウ糖が赤血球中のヘモグロビンと結合します。これがHbA1cと呼ばれるもので、血糖値が高ければ高いほど、この値も高くなります。ヘモグロビンの寿命が約4ヶ月であるため、HbA1cは過去1~2ヶ月における血糖の平均的な状態を示すと考えられています。HbA1c値は糖尿病治療において最も大切な管理指標となっており、合併症の進行との関連性も深く、適正な範囲に抑えることが大切となります。なお、患者様の具体的な数値目標は、年齢や罹病期間、臓器障害の有無などによって異なってきますので、各自で主治医にご確認ください。
こんな症状は受診をお勧めします
- 健診等で「血糖値の異常」を指摘された
- このごろ目立って太ってきた
- いくらでも食べられる
- 急に甘いものがほしくなる
- よく食べるのに痩せる
- ひどく喉が渇く
- 尿の回数が多く、量も多い
- 尿の臭いが気になる
- いつも残尿感がある
- 下腹部が痒い
- 手足がしびれる
- 足がむくむ
- やけどや怪我の痛みを感じない など
脂質異常症の検査
脂質異常症というのは、血液中の脂質、具体的にはコレステロールや中性脂肪(トリグリセライドなど)の濃度が慢性的に高い状態のことです。従って、脂質異常症の検査では、採血して血液中に含まれる脂質を調べます。健康な人の場合、LDLコレステロール値が140㎎/dl未満、HDLコレステロール値が40㎎/dl以上、中性脂肪が150㎎/dl未満です。この3つの数値のいずれかが逸脱すると脂質異常症になります。また、LDLコレステロール値が120~139㎎/dlの場合を「境界域高コレステロール血症」と呼び、その他の生活習慣病(糖尿病など)の罹患状況を見極めて治療の必要性を判断します。
脂質異常症を放置すると動脈硬化が進行し、やがては心筋梗塞や脳卒中などの発症原因となります。当クリニックでは、糖尿病や大病にならないためにも生活習慣病検査を重視しております。
高尿酸血症の検査
高尿酸血症とは、血液中の尿酸が多くなり過ぎている状態です。尿酸は水分に溶けにくいため、血液中では尿酸塩として存在しています。尿酸が過多になると、針状の尿酸塩の結晶ができ、体のあちこちに溜まって、痛みを引き起こします。従って、高尿酸血症の検査では採血して尿酸値を調べます。適正値(男女ともに血清尿酸値7㎎/dl以内)を超えている方は高尿酸血症だと考えられます。
肥満の検査
肥満、特に内臓まわりに脂肪が溜まってお腹がぽっこり出ている内臓脂肪型肥満の方は、血糖、血圧、血中脂質値などの異常を来たしやすく、その結果、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病が重なりやすいことがわかっています。そのため、BMI(肥満度)などの肥満検査を行っておくことが大切です。簡便に把握する方法としては、体格指数(BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))があります。
BMI | 肥満度 |
---|---|
18.5未満 | 痩せ(低体重) |
18.5以上25未満 | 標準(普通体重) |
25以上30未満 | 肥満1度 |
30以上35未満 | 肥満2度 |
35以上40未満 | 肥満3度 |
40以上 | 肥満4度 |